終戦70年。
当時を知る人が少なくなり、当たり前の平穏な日常を過ごしている今日。
岐阜県立高山工業高校 電子機械科の生徒さんが木製戦闘機キ106の再現模型を発売しました。
戦中の戦闘機や武器の情報は米軍の指示等により、破棄されたものが多く、生徒さんたちは情報を集めるのには苦労したことと感じました。
模型キット表紙
太平洋戦争末期、戦闘機に使われる金属類が少なくなり、木で戦闘機を作る話が持ち上がりました。そんな中、高山航空工業株式会社(現:飛騨産業株式会社)や高山航空工業学校(現:岐阜県立高山工業高校)飛行場の研究員の手により木製戦闘機キ106が試験的に作られました。
この戦闘機は『疾風』という名で有名なキ84をベースに作られたため、外観はキ84とほぼ同じです。
70年前の1945年7月頃、高山で作られた1号機が東京 立川飛行場へ空輸され、飛騨高山製のキ106が誕生しました。
1945年8月15日、高山上空を試験飛行予定だったが、終戦により実現することはありませんでした。
機体が重いため、性能は悪かったそうです。
そんな幻の木造戦闘機キ106を組み立ててみました。
スケールは30分の1です。主翼幅はおよそ40センチ程度、そこそこ大きいです。
前面から
プロペラも風で回ります
資材がなく、敗戦が濃厚になっていたにもかかわらず、あらゆる手段でものを作り上げる日本の匠の精神は素晴らしいと思いました。
そして、同時に、そこまでして戦う必要があったのか?国民のために降伏を少しでも早くするべきであったのではないか?と疑問に感じました。
70年前というと資料が少なくなり、ご健在の人が少なくなっています。
これからのことを考えて、平和を見つめ直すきっかけになった気がします。
ここに記載したキ106についての概要は『木製飛行機キ106パズルキット』組み立て説明書に記載してあることを抜粋させていただきました。
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